うむ。どこをどうひねろうにも、まさにそれそのものなので、タイトルのいじりようがありません。とにかくカイロの街中を行きかう車は、(もちろん例外はあるものの)バスやトラックからマイカーに至るまで、よほど愛されながら長年にわたり頑張ってきたのであろう歴戦のツワモノたちが揃っており、もはや日本では見ることの少なくなったクラシカルなブランドや直線的なボディデザイン、またどこをどうしたらそんなにと驚くほど濃厚な排気ガスの煙幕にも、あちこちで出くわしました。
実はカイロに到着した翌朝、
私は上ナイルへ電車でいくことができるかどうか確かめようと、宿泊場所からエジプト鉄道のラムセス駅(日本でいえば東京駅みたいなものでしょうか)まで歩いたのですが、その道沿いが中古自動車部品屋の密集区域になっていて、車のエンジンを解体修理したり、ボイラーのチューニングをしたりするときの機械油が中古部品屋の店先にべっとりと黒くしみ込んで、強い日差しのもと濃厚なタール臭を放っていました。
ほかにも、街のあちこちで続く道路工事や建築工事の現場から舞い上がる砂埃まで加わって、もう勘弁してくれと逃げるようにホテルへと駆け戻ったのですが、しかしいま思えば、サブプライム危機以降でもこれほど多くの工事が中断することなく続いていたり、町工場がフル稼働していたりするのは、もしかするとエジプト経済の腰の強さのあらわれかもしれません。数年後、あるいは十数年後、カイロがどんな香りのする街になっているのか、ちょっと楽しみでもあります。

[gandha]