ずばり龍脳、のち鹹めの漢薬。おそらく2010年2月時点で150種を超えるlisnのラインナップの中で、これが一番ドライなのではないかと。なんだかさっきからドライドライ言ってて申し訳ないですが、日々いたるところで余計な人工香料の放射能に曝されつづける五体とその感覚を一旦リセットするためには、不要な匂いとその残影をそぎ落としてくれるようなチカラがどうしても必要で、私の場合は経験的に「強くドライで無彩色な香り」-たとえば石の匂いや雪の匂いのようなミネラル臭、または炭の匂いや龍脳(結晶体)の匂い(こうしてみると偶然にも視覚的彩度もゼロのものが多いですね)などの香り-が、その「そぎ落とし」の工程に効果をもつらしく、必然的に使用頻度が高まるため、どこかにもっと心強い味方はいないだろうかとついつい探してしまうのです。
このインセンスのディスクリプションには「Sumi-ink/スミ」と書かれていて、それが「炭」でなく「墨」であることが念押しされていますが、ご存じの通り書道などに用いられる上等の墨には龍脳が配合されていて、それが墨をする際の独特の香気を生み出しています。点火前のスティックの香りはまさに龍脳。点火後も、余計な甘みはほとんど感じられません。私の中での新定番、決定です。
official description: SPICE / Sumi-ink

[gandha]