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2009年9月13日 02:37 AM

'09.9.14改訂

わずか十数分前まで、夜空には凛と白く明るい半月がひかり、そのすぐ間近にはスバルやオリオン座もはっきりと一緒に見えていた。

そう、普通なら近くの星は見えなくなるほど、夜空にひかる半月は凛と白く明るかったのにもかかわらず、だ。


ところが、さっきざあっと大粒の雨が降ってきたと思ったら、また止んだ。今、月は見えない。でもしばらくすれば、きっとまた雲の間から顔を出す。

ついさっき、ざあっと大粒の雨が降ったところなのに、だ。分かっている、そしてそうであればあるほど、雨に洗われた初秋の夜空は澄み切って、月も星もますます明るくかがやくことだろう。


ここ金沢には数年前に一旦たたんだ店を今年ふたたび開けた知り合いがいて、

夏空に聳える峰の頂に透きとおった山の秋が人知れず降り立つころ、海の秋もまた北からの長い旅の果て、波打ち際に遊ぶ子供たちの声が消えた岸辺へと、こっそり静かに錨をおろす。夜の上越JCTから北陸道を西に進んでしばらく、親不知(おやしらず)IC近くの道路脇にぽつんと佇んでいた電光掲示板には、「風速0メートル・気温16度」との表示が出ていた。

車の窓ガラスを薄く開けると、時速数十キロの夜風のはしくれが次々に入ってきては、耳元や足元でくるくるっとちいさな渦を巻き、クスクス笑うようにしてまた外に出ていく。半日ひとりで運転しているとそういうことですら何だか面白く思えるもので、しばらくそのまま走りながら風の匂いに耳を傾けてみた。

しかしそこには存外、もう夏の森の匂いもなければ、潮騒の匂いもしなかった。

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